文化と集団的自衛権

最近、集団的自衛権に関する議論が多く交わされているが、単に政府解釈や法律を変えれば国の安全が強化されると思うのは単純過ぎるのではないか と最近強く感じる。

そもそも日本と他国が交戦状態に入った場合、緒戦での米軍の参戦はあるとしても、長引いたときに参戦継続への米国国民の支持が得られるのだろうか?

これが日本ではなく、イギリス、カナダ、オーストラリアなど、米国とほとんど同一の文化を共有する国々であれば、米国民の過半数の人々の支持が得られるであろう とは思う。しかし、日本と米国は文化的に非常に離れているし、捕鯨継続など、米国国民の非常に多くの人々の気持ちを逆撫でにしている国でもある。

米国民から見て、日本は同じ考え方を共有している国 だ と言う実感は乏しいのではないか。仲間ではあるとしても、非常に遠くの仲間であり、自国の若い人々の血を流してまで守りぬくべき仲間と認識されているのかどうか。日本の一般人は世界一だと言うアメリカ人はいるが、日本と言う国、特にその政治家に対して、仲間意識を抱く米国人がたくさんいるのだろうか? 私にはあまり自信がない。
文化的に、日本の次に孤立度の高い国としてイスラエルがあるが、イスラエルは欧米の支持を得るためにどのような努力をしているのだろう。

文化的に孤立している国々

最も近い国とその国までの文化的距離

文化的距離<1の国の数

米国までの文化的距離

スロバキア

中国(1.37)

0

2.16

日本

ハンガリー(0.93)

1

1.93

イスラエル

フィンランド(0.80)

7

1.23

ちなみに、文化的距離1は、ドイツとフランスの文化的距離1.05にほぼ相当する。

世界価値観調査を元に作った世界地図

ロナルド・イングルハートを中心とした社会学者が定期的に行っている世界価値観調査(詳細はWikipedia参照)を元にして、イングルハート-ヴェルツェル図と呼ばれる文化的価値観の世界地図が作られたことは、比較的有名。

ホフステードによると、X軸はホフステード指数IDV(個人主義vs集団主義)とIVR(放縦vs抑制)に分解でき、第三次産業の比率と強く相関(.73)しているそうだ。日本は、ホフステード指数IDV やIVRによると、個人主義でも集団主義でもないし、特に不幸でも幸福でもない ちょうど中ぐらいの位置にある。

Y軸は、伝統vs世俗性・合理性の軸で、日本がこの軸でトップになっている。要するに、宗教なんか信じない世界で一番の実際主義者だと言うこと。同じくこの軸は、ホフステード指数LTO(長期志向vs短期志向)と強く相関している(.72)。良いことじゃないかと思われる日本人も多いかと思うが、世界の平均的な人々はより敬虔であり、そんな人々から見ると、日本人は二枚舌に見られかねないと言うことでもある。

この地図では、日本と他の東アジアの国々が同じ「儒教的社会」として分類されているが、その間の距離は、地図を見ての通りドイツや東欧よりも遠いのである。

逆に、ホフステード指数を使った文化的距離で日本と最も遠い北欧の国々(デンマーク2.67、スウェーデン2.60、ノルウェー2.49)が、この地図では随分近くに描かれている。それで、「この地図、なんかおかしくない?」と思っていたが、そうでもないらしい。スウェーデンは、キリスト教国と思われているが、そうではなく無神論者の比率が世界一高いのだそうだ。


Sweden is an Atheist nation


The World’s top 12 least religious countries

昔々フランス留学の時代に、スウェーデンの女性が同じクラスにいたが、このyoutubeの映像のように、何か冷静な印象を受けていたことを思い出す。このYoutubeでの話を聞いても、とても理性的なことに感心させられる。

スウェーデンの人々は、日本人同様に実際主義者なのだが、幸福を理性的に追求している人々でもあるらしい。では、日本人は実際主義で何を追い求めているのだろう?

 

西欧の人々は、経済発展とともに、世界の人々がみな自分達のようになると考えていた。しかし、そうはならないことが段々と分かってきた。文化には経路依存性があり、プロテスタント、ローマカトリック、ギリシャ正教、儒教、共産主義の伝統は、各国の現代化にも関わらず続いている。でも、イングルハートは「経済発展は、各国文化を、絶対的な規律と価値から、合理的で寛容で信頼と参加の方向に向かっている」となお考えている。本当だろうか?

 

参考までに、イングルハート-ヴェルツェル図の二つの軸の因子負荷量は以下の通りである:

「伝統」軸との相関係数

  

神は非常に重要である

0.91

子どもにとって、従属と宗教心は独立と決断力より重要である

0.89

妊娠中絶は決して許されない

0.82

自国を非常に誇りに思う

0.82

権威に対してより尊敬の念を持つ

0.72

「生存」軸との相関係数

 

自己実現やQOLより、経済的、物理的な安全の方が重要である

0.86

自分自身を非常に幸せとは思っていない

0.81

陳情に署名したこともすることもない

0.80

同性愛は決して許されない

0.78

人を信じることには慎重であるべきだ

0.56

(R. Inglehart, W.E. Baker「Modernization, cultural change, and the persistence of traditional values」American Sociological Review Feb. 2000, p.19-51)

開発オフショア相手国との文化的距離

世界の国々を文化的距離で図って地図にすべて表示しようとしても、もともと5次元の図形なので2次元の平面上に正確に描くことはできません。

そこで、いくつかの条件だけにこだわって、描いてみたのが「日本文化の孤立状況を数値化して地図にする」である。その条件とは:

・中心に置く国との距離は正確

・座標軸の一つは(ここではy軸)、ホフステードの次元の一つ

・y軸の左右の選択肢が残るので、これを生かして他のホフステード指標の傾向を表現する

国の数が少なければ、距離関係をもう少し正確に表現することも可能になる。

以下の動画は、日本とその主な開発オフショア相手国との距離関係を3次元空間に正確に表現したものである。

2点であれば線上に、3点であれば面上に、4点であれば立体で表現できることは、当たり前なのだが、日本と他国との距離関係を図示してハッキリ分かることは、他国同士は比較的近距離にあるのに対し、日本はどの国ともかなり離れていると言うことである。

これは、異文化交流の観点で考えると、日本人は、多数の文化が混在する環境においての自分の強みと弱みを理解していることが、最も大切だと言うことである。

 

国名

各国間の文化距離

日本

中国

ベトナム

インド

J

日本

     

C

中国

1.590

   

V

ベトナム

1.962

0.862

 

I

インド

1.624

0.940

0.709

遺伝子から分かる私の祖先たち

自分の祖先がどこから来たのか、7~8年前にブライアン・サイクスの『イブの7人の娘たち』を読んで以来、自分の遺伝子で調べてどこまで分かるのか興味を持っていた。

それでこの3月にNational Geographic の Genographic Project に送っておいた私の遺伝子の解析結果が、先週届いた。

母系の祖先たち、つまり、母の母の母の母・・・と3,000世代ぐらい続いた母たちがどこにいたかとか、同じく父の父の父の父・・・と3,000世代ぐらい続いた父たちがどこにいたとかの情報だ。

どんな人々だったのかは、それぞれ女の子と男の子を残したこと以外はよく分からないのだが、その子孫たちが、どんなルートで日本までやってきたのかはだいたい分かるようだ。

母系の約3,000人の祖先たちは、アフリカの角からアラビア半島南部でアジアに渡り、さらに、現在のイランを経て、約4万年前に中央アジアに至り、そこから中央アジア・シベリアに入っていった。彼女たちは、最初にアフリカを出てユーラシアやオーストラリアに広がった集団の一部だと言う。

そして、17,000年前の東アジアでの人口爆発の時に、その一部が周辺や南へと移動した。この系統の一部が15,000年前にシベリアからベーリング海峡を渡っていて、解析された私のゲノム情報の2%は、アメリカ原住民の特徴を持っているそうだ。

日本には、おそらく北から入ってきた縄文系の人々なのだろう。母はD4g型(日本人の2%)に分類されている。D型は、日本人の38%を占め、長寿の人々に多いタイプだと言う。

 

父系の先祖たち約3,000人は、アフリカからユーラシアに広がった第二陣に属していた。彼らはアフリカから、中東、中央アジア、中国南部(雲南や湖南など)を経て、おそらく、山東から朝鮮半島経由で弥生系の人々として日本にやってきたらしい。

父(私も)は、O-F105型で、日本人の半数を占める多数派のO型に属している(O型と言っても血液型とは関係ない)。

母系は縄文人、父系は弥生人、そして、アメリカ原住民との共通性が少しあると言うことらしい。ただ、縄文・弥生と言っても、直近の100~200世代くらいの話だ。全体で見ると、母系祖先約3,000人の内、約1,000人は中東以西、約1,000人は中央アジア・シベリア、最後の約1,000人は東アジアに住んでいた。そして、この内の100~200人くらいが縄文系だったと言うことらしい。

このアメリカ原住民と同系統と言うのも北方系なので、私は、北方系73%、南方系27%と言うことになる。平均的日本人はそれぞれ75%、25%なので、これより少し南方系の血が濃いと言うことだ。先祖が定住していた四国が日本の西に位置し、朝鮮・中国に相対的に近いことから自然な結果だと思う。

アメリカ原住民との共通性が通常の日本人より強いことの意味はよく分からないが、ベーリング海峡を渡った集団と非常に近い集団が、瀬戸内海を渡って四国に定着したと言うことなのだろう。何か、先へ先へと急ぎ、行き止まりで定住した人々と言う感じがする。確かに、土佐ってそんな気風があるのかもしれない。

こうした情報の他に、われわれのゲノムには、ネアンデルタール人由来の遺伝子もある(2.5%)とされている。ネアンデルタール人は、絶滅したのではなく、現生人類に吸収されたのだろうと言うのが、National Geographicの考え方のようだ。確かに、われわれみなそれぞれ変なところがあるし。

日本文化の孤立状況を数値化して地図にする

サミュエル・ハンチントンは、『文明の衝突と21世紀の日本』 (集英社新書)の中で、世界を、西欧、東方正教会、イスラム、アフリカ、ラテンアメリカ、中華、ヒンドゥー、仏教、そして日本の9つの文明に分けている。

日本文化は、外から見ると分かりにくいのは確かで、このハンチントンの説は直感的には理解できる。ただ、世界には他にもいろいろな国があるわけだから、本当にそうなのか、数値的な裏付けはあるのかと言う疑問が残る。

そこで、ホフステードの文化的価値の指標で、この日本の孤立状況を地図で図示してみることにした。

国と国との間の文化的距離を測る指標に、コグート=シン指数と言うものがある。企業の海外進出のリスクを数値化するために、ホフトテード指数を用いて以下のように定義されている。

ここで、
はi-国とj-国の文化的距離、
はi-国のk-次ホフトテード指数
はk-次ホフトテード指数の分散

コグートとシンは、この指数と企業の海外進出時の合弁選択の割合が相関していることを示した。ただ、二乗和をそのまま距離として定義すると、数学的な距離の概念と合わないので、平方根をとったほうがよい。

この距離を使って、スペインとその周辺国の地図を描いたのが上の図。スペインからの距離=1の中に、31ヶ国が入る。図で、Y軸は個人主義vs集団主義の指標で、上に行くほど個人主義が強くなる。X軸は、それ以外の指標に関わる遠近で、右側は男性らしさが強い国々(性別役割分担がある国々)で、左側は女性らしさが強い国々。

この地図を、日本周辺で描いたのが次の図:

今度は、日本からの距離=1の中に、ハンガリーがただ一国入るだけだ。

ホフステード指標が測られている国や地域で、この距離=1の中に、何ヶ国(あるいは地域)が入るかを計算すると、以下のようになる:

国名 近接国数 近接国
ブラジル

34

トルコ,クロアチア,スペイン,パキスタン,ブルガリア,セルビア,ルーマニア,タイ,モロッコ,ペルー,マルタ,ポーランド,チリ,ウルグアイ,メキシコ,チェコ,エルサルバドル,イラン,スロベニア,ギリシャ,フランス,インド,ポルトガル,インドネシア,コロンビア,ルクセンブルク,ベネズエラ,フィリピン,トリニダードトバゴ,アラブ諸国,バングラデシュ,東アフリカ,アルゼンチン,西アフリカ
スペイン

31

トルコ,ウルグアイ,タイ,マルタ,ブラジル,フランス,クロアチア,チェコ,ルクセンブルク,ポーランド,ブルガリア,アルゼンチン,ギリシャ,チリ,ポルトガル,スロベニア,パキスタン,セルビア,ルーマニア,ペルー,モロッコ,アラブ諸国,エルサルバドル,イラン,フィンランド,イタリア,ベルギー,東アフリカ,イスラエル,エストニア,バングラデシュ
トルコ

31

ウルグアイ,ブラジル,クロアチア,スペイン,ブルガリア,セルビア,マルタ,ルーマニア,チリ,ペルー,パキスタン,ギリシャ,スロベニア,ポルトガル,タイ,エルサルバドル,ポーランド,アラブ諸国,アルゼンチン,バングラデシュ,チェコ,フランス,東アフリカ,モロッコ,メキシコ,イラン,ルクセンブルク,コロンビア,ロシア,インドネシア,インド
パキスタン

31

タイ,トルコ,ペルー,スペイン,トリニダードトバゴ,セルビア,台湾,スロベニア,ベトナム,ルーマニア,ウルグアイ,ポルトガル,ブラジル,バングラデシュ,東アフリカ,クロアチア,ブルガリア,インドネシア,チリ,エルサルバドル,コロンビア,アラブ諸国,イラン,香港,アルゼンチン,メキシコ,チェコ,ギリシャ,ルクセンブルク,西アフリカ,モロッコ
クロアチア

30

トルコ,セルビア,ルーマニア,スペイン,スロベニア,パキスタン,タイ,ロシア,マルタ,チェコ,インドネシア,フランス,ペルー,ウルグアイ,ポルトガル,ギリシャ,エルサルバドル,台湾,ポーランド,韓国,ルクセンブルク,インド,メキシコ,モロッコ,ブルガリア,ブラジル,バングラデシュ,チリ,東アフリカ,アラブ諸国
アラブ諸国

29

モロッコ,メキシコ,ブラジル,イラン,バングラデシュ,フィリピン,トルコ,タイ,コロンビア,ペルー,ベネズエラ,エルサルバドル,アルゼンチン,ポーランド,クロアチア,ルーマニア,インド,セルビア,ウルグアイ,チリ,スペイン,パキスタン,トリニダードトバゴ,マレーシア,ポルトガル,マルタ,インドネシア,西アフリカ,東アフリカ
タイ

27

トルコ,トリニダードトバゴ,ウルグアイ,ベトナム,東アフリカ,チリ,ペルー,パキスタン,イラン,ブラジル,西アフリカ,エルサルバドル,バングラデシュ,アラブ諸国,クロアチア,スロベニア,モロッコ,インドネシア,ポルトガル,スペイン,コロンビア,セルビア,ブルガリア,ルーマニア,アルゼンチン,メキシコ,インド
バングラデシュ

27

インドネシア,ブラジル,パキスタン,クロアチア,フィリピン,タイ,インド,トルコ,セルビア,マレーシア,香港,メキシコ,ルーマニア,ベトナム,ブルガリア,ベネズエラ,ペルー,コロンビア,モロッコ,イラン,チリ,エルサルバドル,スペイン,トリニダードトバゴ,東アフリカ,アラブ諸国,西アフリカ
ペルー

27

ポルトガル,ウルグアイ,タイ,トルコ,セルビア,スロベニア,ルーマニア,スペイン,ベネズエラ,トリニダードトバゴ,エルサルバドル,チリ,コロンビア,ブラジル,パキスタン,アラブ諸国,東アフリカ,アルゼンチン,クロアチア,メキシコ,モロッコ,イラン,西アフリカ,ギリシャ,バングラデシュ,ブルガリア,マルタ
東アフリカ

27

タイ,イラン,西アフリカ,バングラデシュ,アラブ諸国,ブラジル,パキスタン,モロッコ,ベトナム,トリニダードトバゴ,インドネシア,ペルー,チリ,インド,トルコ,クロアチア,香港,フィリピン,エルサルバドル,スペイン,コロンビア,アルゼンチン,スロベニア,マレーシア,メキシコ,ウルグアイ,ブルガリア
エルサルバドル

26

ペルー,ポルトガル,ウルグアイ,トルコ,タイ,セルビア,スロベニア,ギリシャ,モロッコ,メキシコ,パキスタン,ルーマニア,イラン,スペイン,ベネズエラ,マルタ,トリニダードトバゴ,チリ,コロンビア,ブラジル,アルゼンチン,アラブ諸国,クロアチア,西アフリカ,東アフリカ,バングラデシュ
ブルガリア

25

クロアチア,トルコ,セルビア,ルーマニア,ロシア,スロベニア,スペイン,台湾,韓国,パキスタン,チェコ,フランス,マルタ,チリ,インドネシア,ギリシャ,タイ,ペルー,ウルグアイ,ポルトガル,ルクセンブルク,ブラジル,バングラデシュ,ベルギー,東アフリカ
ルクセンブルク

25

スイス,スペイン,マルタ,トルコ,ニュージーランド,ポーランド,オランダ,パキスタン,チェコ,ドイツ,イタリア,エストニア,フランス,フィンランド,リトアニア,カナダ,イスラエル,ベルギー,ブラジル,オーストリア,クロアチア,ブルガリア,ラトビア,アルゼンチン,ハンガリー
ウルグアイ

24

ポルトガル,エルサルバドル,チリ,ペルー,トルコ,スペイン,アルゼンチン,ギリシャ,マルタ,ブラジル,スロベニア,クロアチア,セルビア,タイ,モロッコ,ポーランド,アラブ諸国,ルーマニア,イラン,コロンビア,メキシコ,ブルガリア,パキスタン,東アフリカ
チリ

24

ペルー,ポルトガル,エルサルバドル,スロベニア,ウルグアイ,タイ,トルコ,クロアチア,スペイン,セルビア,パキスタン,ルーマニア,イラン,モロッコ,マルタ,ギリシャ,コロンビア,ブラジル,東アフリカ,ブルガリア,アラブ諸国,アルゼンチン,西アフリカ,バングラデシュ
マルタ

24

スペイン,ポーランド,トルコ,ウルグアイ,ポルトガル,セルビア,ルーマニア,モロッコ,スロベニア,ペルー,フランス,ギリシャ,ブラジル,アルゼンチン,チェコ,ルクセンブルク,クロアチア,ベルギー,イタリア,ブルガリア,チリ,エルサルバドル,イスラエル,アラブ諸国
モロッコ

24

トルコ,タイ,ペルー,ポーランド,ウルグアイ,トリニダードトバゴ,フィリピン,スペイン,ベネズエラ,パキスタン,アラブ諸国,イラン,アルゼンチン,西アフリカ,メキシコ,ブラジル,東アフリカ,コロンビア,エルサルバドル,バングラデシュ,チリ,インド,マルタ,クロアチア
セルビア

23

トルコ,スロベニア,ウルグアイ,スペイン,タイ,ルーマニア,クロアチア,ブルガリア,ブラジル,ロシア,バングラデシュ,ペルー,チリ,エルサルバドル,ポルトガル,ギリシャ,アラブ諸国,パキスタン,メキシコ,マルタ,インドネシア,ポーランド,フランス
メキシコ

23

ベネズエラ,モロッコ,ポーランド,ペルー,トルコ,フィリピン,セルビア,ルーマニア,ウルグアイ,パキスタン,タイ,トリニダードトバゴ,アラブ諸国,コロンビア,ブラジル,バングラデシュ,エルサルバドル,アルゼンチン,西アフリカ,ギリシャ,イラン,クロアチア,東アフリカ
ルーマニア

23

セルビア,トルコ,ロシア,スロベニア,スペイン,ウルグアイ,タイ,クロアチア,ブルガリア,ブラジル,バングラデシュ,チリ,アラブ諸国,ペルー,ポルトガル,エルサルバドル,メキシコ,ギリシャ,パキスタン,マルタ,ポーランド,フランス,インドネシア
アルゼンチン

22

モロッコ,ウルグアイ,ポーランド,イラン,スペイン,マルタ,トルコ,ブラジル,ペルー,エルサルバドル,ギリシャ,コロンビア,メキシコ,ポルトガル,トリニダードトバゴ,チリ,イスラエル,タイ,パキスタン,ルクセンブルク,アラブ諸国,東アフリカ
イラン

20

モロッコ,タイ,トリニダードトバゴ,ペルー,トルコ,ウルグアイ,スペイン,パキスタン,メキシコ,東アフリカ,アラブ諸国,西アフリカ,アルゼンチン,ブラジル,チリ,エルサルバドル,コロンビア,フィンランド,バングラデシュ,インド
インドネシア

19

ベトナム,パキスタン,マレーシア,タイ,シンガポール,台湾,フィリピン,セルビア,トルコ,ルーマニア,バングラデシュ,香港,東アフリカ,インド,クロアチア,中国,ブラジル,ブルガリア,アラブ諸国
コロンビア

19

ベネズエラ,メキシコ,ペルー,エルサルバドル,トリニダードトバゴ,モロッコ,パキスタン,タイ,イラン,ウルグアイ,トルコ,ポルトガル,アラブ諸国,西アフリカ,アルゼンチン,ブラジル,バングラデシュ,東アフリカ,チリ
チェコ

19

ルクセンブルク,イタリア,フランス,スペイン,ドイツ,マルタ,スイス,トルコ,ポーランド,エストニア,インド,ハンガリー,パキスタン,台湾,リトアニア,ベルギー,ブラジル,ブルガリア,クロアチア
ポーランド

19

スペイン,トルコ,ウルグアイ,ルーマニア,セルビア,マルタ,アルゼンチン,ブラジル,ギリシャ,フランス,メキシコ,イタリア,モロッコ,チェコ,アラブ諸国,クロアチア,ハンガリー,ベルギー,ルクセンブルク
ポルトガル

19

ウルグアイ,スロベニア,トルコ,スペイン,セルビア,タイ,ルーマニア,エルサルバドル,チリ,ペルー,ギリシャ,ブラジル,クロアチア,マルタ,アルゼンチン,ブルガリア,パキスタン,アラブ諸国,コロンビア
インド

17

フィリピン,ベトナム,インドネシア,マレーシア,モロッコ,シンガポール,イラン,トルコ,タイ,香港,バングラデシュ,東アフリカ,ブラジル,アラブ諸国,チェコ,クロアチア,中国
ギリシャ

17

マルタ,トルコ,ウルグアイ,ポーランド,スペイン,ポルトガル,セルビア,ペルー,ルーマニア,メキシコ,パキスタン,ブラジル,アルゼンチン,エルサルバドル,クロアチア,ブルガリア,チリ
スロベニア

17

トルコ,タイ,ウルグアイ,スペイン,チリ,クロアチア,ポルトガル,ブルガリア,セルビア,ルーマニア,ペルー,ブラジル,エルサルバドル,パキスタン,ロシア,東アフリカ,マルタ
西アフリカ

17

アラブ諸国,イラン,モロッコ,タイ,トリニダードトバゴ,コロンビア,フィリピン,バングラデシュ,ペルー,ベネズエラ,メキシコ,エルサルバドル,ブラジル,チリ,マレーシア,パキスタン,東アフリカ
フランス

16

マルタ,スペイン,ルクセンブルク,ポーランド,トルコ,イタリア,ロシア,ルーマニア,リトアニア,セルビア,ベルギー,チェコ,クロアチア,ブラジル,ブルガリア,エストニア
トリニダードトバゴ

15

ベネズエラ,イラン,コロンビア,東アフリカ,西アフリカ,タイ,モロッコ,パキスタン,ペルー,アルゼンチン,アラブ諸国,バングラデシュ,エルサルバドル,ブラジル,メキシコ
イタリア

14

スイス,ルクセンブルク,ポーランド,マルタ,スペイン,アメリカ,ハンガリー,チェコ,ドイツ,ベルギー,フランス,カナダ,イギリス,オーストリア
フィンランド

13

ノルウェー,オランダ,ラトビア,ルクセンブルク,イスラエル,スウェーデン,ニュージーランド,スペイン,リトアニア,イラン,カナダ,デンマーク,エストニア
フィリピン

12

ベネズエラ,マレーシア,アラブ諸国,バングラデシュ,インド,西アフリカ,メキシコ,モロッコ,東アフリカ,インドネシア,香港,ブラジル
ベネズエラ

11

コロンビア,メキシコ,アラブ諸国,西アフリカ,バングラデシュ,ペルー,フィリピン,モロッコ,エルサルバドル,トリニダードトバゴ,ブラジル
エストニア

10

リトアニア,ラトビア,ルクセンブルク,オランダ,ドイツ,フィンランド,フランス,スイス,スペイン,チェコ
スイス

10

ドイツ,イタリア,ルクセンブルク,チェコ,オーストリア,イギリス,ハンガリー,カナダ,ニュージーランド,エストニア
ニュージーランド

10

アメリカ,スイス,カナダ,オーストラリア,アイルランド,イギリス,フィンランド,イスラエル,ルクセンブルク,オーストリア
ベトナム

10

香港,インドネシア,シンガポール,東アフリカ,インド,バングラデシュ,マレーシア,タイ,中国,パキスタン
香港

10

ベトナム,シンガポール,インドネシア,インド,マレーシア,パキスタン,フィリピン,中国,バングラデシュ,東アフリカ
カナダ

9

アメリカ,ニュージーランド,イギリス,アイルランド,フィンランド,ルクセンブルク,イタリア,スイス,オーストラリア
ドイツ

9

スイス,ルクセンブルク,イタリア,ハンガリー,イギリス,チェコ,オーストリア,エストニア,ベルギー
ベルギー

9

フランス,チェコ,イタリア,マルタ,ルクセンブルク,スペイン,ドイツ,ポーランド,ブルガリア
マレーシア

9

フィリピン,ベトナム,バングラデシュ,インド,インドネシア,香港,アラブ諸国,西アフリカ,東アフリカ
イギリス

8

アメリカ,ニュージーランド,アイルランド,スイス,イタリア,カナダ,オーストラリア,ドイツ
オランダ

8

スウェーデン,ノルウェー,ラトビア,リトアニア,エストニア,フィンランド,デンマーク,ルクセンブルク
ハンガリー

8

イタリア,スイス,日本,ポーランド,ルクセンブルク,ドイツ,チェコ,オーストリア
ロシア

8

セルビア,スロベニア,トルコ,ブルガリア,ルーマニア,クロアチア,韓国,フランス
イスラエル

7

ルクセンブルク,ニュージーランド,スペイン,マルタ,フィンランド,オーストリア,アルゼンチン
オーストリア

7

スイス,ドイツ,イスラエル,ルクセンブルク,ハンガリー,イタリア,ニュージーランド
ラトビア

7

オランダ,リトアニア,ノルウェー,スウェーデン,ルクセンブルク,エストニア,フィンランド
リトアニア

7

オランダ,ルクセンブルク,エストニア,ラトビア,フィンランド,チェコ,フランス
アメリカ

6

オーストラリア,カナダ,ニュージーランド,アイルランド,イギリス,イタリア
台湾

6

韓国,ブルガリア,パキスタン,クロアチア,インドネシア,チェコ
アイルランド

5

ニュージーランド,アメリカ,オーストラリア,カナダ,イギリス
オーストラリア

5

アメリカ,カナダ,ニュージーランド,アイルランド,イギリス
シンガポール

5

ベトナム,香港,中国,インドネシア,インド
スウェーデン

5

デンマーク,ノルウェー,オランダ,ラトビア,フィンランド
ノルウェー

5

スウェーデン,フィンランド,デンマーク,オランダ,ラトビア
中国

5

香港,シンガポール,インドネシア,ベトナム,インド
デンマーク

4

スウェーデン,ノルウェー,フィンランド,オランダ
韓国

4

台湾,ロシア,ブルガリア,クロアチア
日本

1

ハンガリー
スロバキア

0

スロバキアとともに近接国が最も少ない国の一つが日本なのである。

定着した変な日本語(?)

以前の投稿(漢字の音読み)でふれた「日本語と朝鮮語のただごとでない似方」の元となった岡崎久彦著『隣の国で考えたこと』(中公文庫)をAmazonで取り寄せて読んでみた。

似ているのは漢字の読み方の他、一種の造語法(岡崎さんは文法としている)と農業用語や鳥の名前があげられている。一種の造語法とは、例えば、「やってみる」「やっておく」とかの「みる・おく」のようなこと。

でも、これは中国語からきているのかもしれない。「試試看」(試してみる)の看が文字通り「みる」にあたる。

中国人はときどき変な日本語を話すことがあるが、多くは中国語からの直訳表現である。これらも他に表現しようがなければ、日本語になってしまうのかも知れない。あるいは、隋や唐から帰ってきた人々が流行らせたのかも知れない。名詞は「音読み」の仕組みを使って漢語をそのまま日本語に持ってきたが、動詞がらみの表現は直訳表現がそのまま広まったのかも知れない。

「田んぼ」とかの農業用語の方は、先の「てら(寺)」同様にたしかに弥生時代に朝鮮から日本に入ってきて広がった言葉なのかも知れない。「田んぼ」も、稲作伝来当時は先端技術であり、あこがれの対象だったであろうから。そんな言葉として、タンボ(タブッ)・ハタケ畑(パトウ)・ムラ村(マウル)・カサ笠(カス)・カマ釜(カマ)・ツルベ(トウレバク)があげられている。

鳥の名前はどうだろう?スズメ(チャムセ)・ツバメ(チェビ)・カモメ(カルメギ)・カリ(キロギ)・ツル(トウルミ)。朝鮮から伝来して流行ったとすると、どんな場面を想定すれば良いのだろう?発音としてもかなり離れているように感じるし。

多国語の学び方(5):目標を持ち、入門講座を受ける

三つの外国語で、まったく独学で習得したものはない。

フランス語は、高校の選択科目の第二外国語で一年学んだことに始まるし、中国語は二日間の社内研修で学んだことに始まる。この他にも、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、タイ語、韓国語などに数週間トライしたことはあるが、旅行で使ったぐらいで終わってしまった。

語学学習を継続させるためには、何が必要なのだろう?

私の習得した三つの外国語で共通しているのは以下のように感じる:
(1)自習できるようになるレベルまでは、まず、何らかの教育を受けること。
  独学では独りよがりになるし、リスクが高く、自信をもって継続学習できない。
(2)長期的で、かつ、実感できるような目標を持つこと。
  これは、人それぞれなのだが、私の場合は「イキ(粋)」に生きたいと言うことだと思う。
  中高生の頃、理系に強くかつきれいは英語を話す男子は、女子にとってイキなのではないだろうか?
  東洋から来て少しエキゾチックで、きれいなフランス語を話し好きな詩も知っている男には、少し惹かれるのではないか?
  今度の総経理は、大柄で標準語を話す。なんか北京の政府関係の人間みたいだ(中国人は北京の権力にあこがれる面がある)。
  まあ、そんな話だ。
(3)最後は、自分の日々の進歩に気付くこと。
  語学の学習は単調になりがちだが、自分の進歩に気付くことができれば、継続できる。
  最近の認知心理学において、ごくわずかな学習でも潜在記憶に非常に長期に保持されることが分かっている。繰り返せば進歩するのは確実なのである。その進歩に気付いてあげることが大切なのである。

あとは、とにかく、シャドウィングを基本にしながら、毎日、継続することだ。

多国語の学び方(4):間違った文法の化石化を避ける

初心者の段階で文法をきちんと学んでいるかどうかは、その後の語学力向上に大きく影響する。

文法を間違えても話は通じることが多いため、間違ったままその言語に習熟し、おかしな言語のまま化石化する人が非常に多い。そして、一端化石化すると、これを直すことはほぼ不可能なのである。おかしな日本語を話す中国人幹部の言語矯正に、日本語教育専門機関を使って、会社として何百万円も使ったが、なんの効果もなかった。

文法は最初に学ぶか、一生学べないかのどちらかなのである。

この文法を、基本フレーズ、応用フレーズを通して、それこそ百回以上シャドウィングしながら、自分の脳・心に焼き付けるのが、発音の次にやる第二ステップである。

中国語の場合、私が教材として使ったのは、朝倉摩理子さんの「驚くほど身につく中国語」で、とても良かった。ただ、今なら他にもたくさんでている。相原茂さんの「必ず話せる中国語入門」も、アマゾンのカスタマーレビューで高い得点を得ているし、同じく中古品の価格が高いので、多分、非常に良い教材なのだろう。

相原茂さんとは、一緒に食事のテーブルを囲んだことがあるが、まじめそうに見えて、とても面白い方です。

多国語の学び方(3):シャドウィング

現時点での語学学習の最良の方法はシャドウィングだろう。

まだ歴史が比較的浅い学習法だが、今では山と解説書が出ているし、ネットでの解説も多い。例えば
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外国語を聞くそばから、後を追いながら口に出し発声する学習法で、上のYoutubeでは、ポイントは以下 と言っている:
1)英語のままダイレクトに脳へ、
2)英語らしい音調のまま、
3)イラストを見て場面に感情移入、印象に残った範囲で気持ちよく、
4)一人の方がやり易い。

私が初めてシャドウィングに出会ったのは、2001年に出された「国井信一/橋本敬子著、究極の英語学習法」だった。それまで「聞く」と「読む」に分かれていた学習では得られない「音」と「その意図」を結び付けることができる。まさに「目で見ればわかるのに、なぜ聞き取れないか?」に答えてくれる画期的な学習法だった。

この方法は、英語力の向上にも使ったが、2004年から始めた中国語の習得に全面的に使わせてもらった。そして2005年春節、中国に赴任して150人の中国人社員の前で初めて話した3分間の中国語スピーチは、彼らに強烈な印象を残した。方言が強い中国では、標準語を標準の発音で話せる人は少ない。中国中央テレビとか一部の人々に限られる。だから、中国語がヘタな日本人がそれを話すのはほとんど信じられない話なのである。

ただ、シャドウィングを使えば、独学で完璧な発音ができるようになると言うわけではない。赴任に先立って、中国人の先生に、文章や発音の細かな間違えを徹底的に直していただいていたのである。

多国語の学び方(2):言葉は音の流れ

四ヶ国語が話せるようになって、めったに人を褒めない母からも語学に対する才能だけは認められるようになった。しかし、私個人としては、語学に取り立てて才能があるとは今でも思っていない。他の人との違いは、学習の継続性と方法だったように思う。

中学二年に進学する前の春休みに、英語のオーディオ教材を買って発音に拘って徹底的に練習した。新しいクラスで、みんなを驚かせたかった。あるいは、少し、カッコよく見せたかった。そんな理由だったと思う。そしてこの狙いは的中し、英語の先生をひどく驚かせたことを憶えている。

その後、引き下がれなくなった。英語が優秀な生徒と言う看板を下ろせなくなった。そして、オーディオ教材での学習を続けたのである。

今では認知心理学の「記憶の多層性」として知られるようになったが、人間は抽象的な言葉の記憶が一番苦手である。そんな高等な動物ではないのである。

言葉を憶えるためには、もっとたくさんの具体的な入力があった方が有利になる。スペルと意味だけでなく、音の流れと、それによって伝わってくる感情や雰囲気、教材に描かれているイメージなどが、記憶を多層的にしてくれる。語学は音から学ぶ と言うか、赤ちゃんのように、音を基本に五感を駆使し、感動し、喜びながら学ぶものなのである。

そしてもう一つ、語学では外国語を聞きわけることが絶対的に必要になるが、そのためには、発音できなければならない。発音できない音は聞き分けられないし、聞き分けるには教材と自分の発音を比較し、修正しながら練習し続けるしかないのである。

同じ音だと思って処理していた脳に、これとこれは違う音なのだと気付かせなければならない。この気付きというのが、人間は、また、とても苦手なのである。

語学学習にとってたいせつなのは、幼児のような五感の駆使、感動、喜び、そして気付きなのである。