多国語の学び方(3):シャドウィング

現時点での語学学習の最良の方法はシャドウィングだろう。

まだ歴史が比較的浅い学習法だが、今では山と解説書が出ているし、ネットでの解説も多い。例えば
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外国語を聞くそばから、後を追いながら口に出し発声する学習法で、上のYoutubeでは、ポイントは以下 と言っている:
1)英語のままダイレクトに脳へ、
2)英語らしい音調のまま、
3)イラストを見て場面に感情移入、印象に残った範囲で気持ちよく、
4)一人の方がやり易い。

私が初めてシャドウィングに出会ったのは、2001年に出された「国井信一/橋本敬子著、究極の英語学習法」だった。それまで「聞く」と「読む」に分かれていた学習では得られない「音」と「その意図」を結び付けることができる。まさに「目で見ればわかるのに、なぜ聞き取れないか?」に答えてくれる画期的な学習法だった。

この方法は、英語力の向上にも使ったが、2004年から始めた中国語の習得に全面的に使わせてもらった。そして2005年春節、中国に赴任して150人の中国人社員の前で初めて話した3分間の中国語スピーチは、彼らに強烈な印象を残した。方言が強い中国では、標準語を標準の発音で話せる人は少ない。中国中央テレビとか一部の人々に限られる。だから、中国語がヘタな日本人がそれを話すのはほとんど信じられない話なのである。

ただ、シャドウィングを使えば、独学で完璧な発音ができるようになると言うわけではない。赴任に先立って、中国人の先生に、文章や発音の細かな間違えを徹底的に直していただいていたのである。