「西洋の衝撃」の時代

世界史と現代を「文化」の視点で展望すると、現代は「西洋の衝撃」の時代となる。16世紀ころから始まって今も続いている。
文化軸で歴史はきわめてゆっくり流れるが、長期的には変化は著しい。
衝撃に対する流れには二極あり、一つは日本やトルコの「脱亜入欧」だし、もう一方はイスラム原理主義だ。
ロシアは脱亜入欧の元祖と思っていたが、プーチンはもう違うと言っているらしい。それに影響を与えたのは中国かも知れない。
韓国では、脱亜入欧が日本化とオーバーラップしていて「裏切り」のように言う人がいるらしいが、中国では政府以外ではあこがれの方が多いのではないか。
日本人にとって「脱亜入欧」は自然だが、この方向で価値観の多様化が進むと、社会はアノミー(明白な規則や規範、価値基準がない社会状態)化しかねない。
日韓や日中関係も「西洋の衝撃」の視点で見ると、腑に落ちることが多い。私の人生もそんな気がする。

参考までに、私の放送大学での講義資料を添付します。